近代の歯科治療
そろそろ近代に話を移しましょう。近代では、半世紀くらい前から「骨膜下法」や「ブレードタイプインプラント」を使ったインプラント治療というものが試みられたそうです。その後20世紀半ば、スウェーデンの医学博士がチタンと骨が完全に結合することを偶然発見し、そこから生まれたのが「ブローネマルク・システム」というもの。ロマンティックな歴史物語から急にリアリティあふれる話になってきましたが、ともかくこの博士、チタンがある一定の条件で骨に埋入された場合、チタンに対する骨の拒否反応は全くといってよいほど起こらず、それどころかチタンの表面を覆う酸素の膜を通して強い結合が生まれることを確信したのです。やがて1960年代になって、初めて人工歯根としての臨床応用がスタートしました。この「ブローネマルク・システム」という治療法は、最も信頼性の高い歯科インプラントとして、世界じゅうで百万人以上に使用されているとも言われます。